アタシポンコツサラリーマン

ポンコツサラリーマンが、マンガ・アニメについてつらつらと書きます。不定期更新ですが、気が向きましたらぜひぜひお立ち寄りを。

【アニメ】さよならの朝に約束の花を飾ろう 

 

はじめまして! いさおといいます。

 

ポンコツサラリーマンがマンガ・アニメの感想を垂れ流すブログ第一弾、

 

初投稿は

 

「さよならの朝に約束の花を飾ろう」

 

の感想です!

 

 

まだ見ていない人も、ちゃんとネタバレあり部分はその旨記載していますので、

ぜひぜひ読んでいただければと思います!!

 

 

 

 

1. まえがき

 

本作、以下ポスターにもある通り、

あの花などで有名な岡田磨里さんが、脚本だけでなく監督までやってしまったという注目作。

 

 

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本作を見終わった時、あなたは

 

「愛して、よかった」

 

の本当の意味を知ることになる・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

なんてカッコつけてみましたが、

わたくし、

 

「あの花」も「ここさけ」も見たことなかったのです(土下座)

 

 

言い訳をしますと、あの花やここさけがどうというのではなく、

実は感動系がそこまで好みではなくてですね。

 

そんな中本作もなんとなく見に行っただけだったのですが、

本作、個人的には2、3年に1回巡り合えるかという超名作アニメ作品でした。

 

ではでは、本題に移ります。

 

 

2. あらすじ

主人公は、「イオルフ」という数百年の命を持つ一族の少女、マキア。

マキアたちイオルフは人里離れた場所で静かに暮らしていた。

そんなマキアが日頃から長老に言われていた言葉は、

 

「もしイオルフを出ることがあれば、外の世界で誰も愛してはいけない。

 愛すれば本当の一人になってしまう。」

 

マキアにはその言葉の真意がわからない。

 

そんなある日、王国軍が突然イオルフの里に攻め入ってくる。

混乱の中、マキアはある拍子でイオルフの里から大きく離れた場所で一人迷子になってしまい、森をさまよい歩く。

自殺も頭をよぎる中、耳に入ってきたのは、子供の泣き声。声をたどってみると、マキアは盗賊に殺された女性、そしてその遺体に強く抱かれた赤子を発見する。

マキアは思うところがあって赤子を拾い、二人で生きていく決意を固める。

 

 

 

3. 感想

(1) 雑感

めっちゃくちゃよかったです(語彙の危機)

 

 

感動系は好みでないと書きましたが、

その理由の一つは、わざとらしい演出が嫌いだからです。

 

感動を作るために、キャラを動かされるのは違います。

キャラが自然に動いて、そこから自然と湧いてくるのが感動であろうと。

たぶん。(感動系食わず嫌いなとこがあって自信を持って言えない)

 

その点、本作はキャラの動きに不自然なところが全くありません。

キャラの一所懸命な生き様を目撃して、自然とその姿を自らに重ね合わせ、

自然に感動できる、そんな映画だったと思います。

 

 

これが岡田磨里ワールド・・・

 

 

 

※※※ 以下ネタバレあり ※※※ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2) 本作のテーマって何?

 

 

いろいろあるとは思いますが、自分は 

 

「時の移ろいの愛しさ」

 

が本作のテーマなのでは、と勝手に感じています。

少なくとも自分は、ここがこの映画よい!!!!!すき!!!!!となったポイントでした。

 

 

 

イオルフであるマキアには絶対的な悲劇が待っています。

それは、常に「見送る側」にあるという悲劇です。

  

自分は数百年の命を持ち、ずっと少女の姿である。

しかし、周りの人間は変わり、年老い、死んでいく。

どんなにつながりを作っても、

時の移ろいと共にそのつながりを失うことになる。

 

本作のラストシーンは、

やはり未だ少女の姿をしたマキアが、年老いた息子を看取る場面です。

 

 

 

それでもマキアは最後につぶやきます。「愛して、よかった」と。

 

人のつながりは年齢の変化や死によって移ろうものかもしれない。

しかし、つながりがある中では、共に笑い、悲しむことで、

お互いが確かに「大切な日々」を得ています。

そして、親子の関係に話を絞るなら、親子というつながりがあるからこそ、

子はやがて自らも親になり、次の世代を創ることができます。

 

時の移ろいは、

人のつながり一つ一つを残してはくれませんが、

様々なつながりを次々に創ることで、

大切な何かを、自分に、相手に、そしてまだ見ぬ誰かに、

確かに残してくれるのではないでしょうか。

 

 

 

(3) 「イオルフ」という非現実的な存在が、現実的なテーマを強力にする

本作、(2)で述べたテーマ性の素晴らしさもさることながら、

そのテーマ性を伝える手法も非常に効果的です。

 

(2)で述べたようなテーマは、イオルフでない私たちも直面する、

非常に現実的な話題です。

どうせ最後はバラバラになる人たちと仲良くする必要があるのか。

卒業という節目がある学生時代、一度はそんなことを考えたことがありませんか?

 

そんな「時の移ろいは虚しい」という現実的な問題を、

人との別れを一方的に体験させられる「イオルフ」という存在を通して、

何段にもパワーアップさせて見る者に投げかけてくる。

 

そして、それでもマキアは最後に

「時の移ろいは愛しい」という答えにたどり着いてしまう。

 

人を見送り続けるマキアがそんな答えを出した手前、

私たちに「時の移ろいは虚しい」なんて、言えるでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※※※ ネタバレ終わり ※※※  

 

4. まとめ

長文失礼しました。

いろいろ語りまくりましたが、本当にいい映画です。

 

本作、様々なテーマが重層的に絡んでおり、

語り合う余地がたくさんある映画でもあります。

語り仲間が欲しいので、皆さんぜひぜひ見てください!!!

まだ映画館でも間に合う・・・はず!!!

 

 

 

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そして見終わったら、このポスターの一枚絵とか、涙なしには見れなくなります。

 

 

(おわり)